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交通アクセス

「民営化と規制緩和」 野村宗訓 経済学部教授

野村宗訓 経済学部教授


【専門分野】
民営化と規制緩和、企業間の競争促進と適切な政府規制

【研究内容】
 私は交通やエネルギーなどの、社会生活に欠かせないインフラ産業の研究をしています。
みなさんも洗面、調理、通学、冷暖房で水道、電気ガス、鉄道などを必ず使っているはずです。それらの生産者や資金提供者が誰なのかを調べると、意外な事実が発見できます。
ネットワーク型の規制産業において、民営化と規制緩和を進める政策潮流が定着しています。
1990年代以降、経済活性化や料金低下という観点から、実験を繰り返しているのが英国です。
日本でも携帯がスマホになり、年々サービスが高度化して利用者の満足度は高まっています。

 しかし、メニューが複雑で、更新時にどの契約が割安になるのか分かりにくいのも事実です。
航空業界で格安運賃のLCCが登場して、海外旅行の頻度が増えているのは周知の通りです。成田・羽田のような首都圏空港の利便性は高まっていますが、地方空港はまだまだ不便です。関空と伊丹空港は統合され、「関西エアポート」という会社が、2空港の運営を行っています。出資者はオリックスと仏のファンド会社で、業界と国境を越えたグローバル化が進んでいます。
昨年から電力自由化、今春からガス自由化が始まり、契約先を自由に変更できます。太陽光や風力を中心に販売する会社も現れていますが、費用は利用者全員が負担しています。
競争により一時的に料金は低下しますが、長期的に安定した供給が保障されるとは限りません。 資源小国の日本では、原発再稼働や廃炉をどのように進めるべきかというのが大きな課題です。

 将来、ウェアラブル通信機器、宇宙船に近い飛行機、リニア鉄道、水素エネルギーが普及します。誰が技術革新を支援し、設備投資の資金調達をどうするかについても考慮する必要があります。
民間企業の競争を促せば、料金が自動的に低下するというのは、楽観的な神話にすぎません。政策目的と政策効果を絶えず確認しながら、ライフラインの持続可能性を築くことが重要です。